セールスマンを疑え!
- 信託報酬の安い投資信託
- ETF(上場投資信託)
私がお勧めできる上記の金融商品は、それらを販売する金融機関にとって利幅の小さな(儲からない)商品です。
そのため金融機関のセールスマンが勧めてくることはまずありません。
では、実際にどのような商品を販売しているのでしょう?
たとえば外国の株式に投資する場合、証券会社で扱っている投資信託ですと、購入時の手数料(販売手数料)として3%、さらに信託報酬として年率2%程度を取るものが珍しくありません。
外国の債券に投資するものでも、売れ筋の毎月分配型で、通貨選択型の投資信託は、2~3%の販売手数料に1.5~2%程度の信託報酬を取るものが多いのが実状。
いずれにしても、手数料が高すぎるのです。
信託報酬の約半分程度は、投資信託の運用会社から証券会社にキックバックとして支払われることになっていますので、通常の投資信託を売ることによる儲けは大きいのです。
せっかくお金を持っていて投資に興味のある客に、証券会社へのキックバックがないETF(上場投資信託)や信託報酬の安い投資信託を買われるのではもったいないという心理が売る側では働きます。
こうした商品を買いに行った場合、「外国株に投資するのでしたら、もっといい商品があります」などと言って、手数料の高い投資信託を勧めてくることがありますので気をつけてください。
一方、銀行は、1998年に行われた「日本版ビックバン」の規制緩和によって、窓口で投資信託を販売するようになりましたが、ETF(上場投資信託)はまだ扱っていません。
加えて、銀行が窓口販売用にラインアップしている投資信託は、ほとんどが手数料の高いものです。
私は、お金の運用に適していると判断できるものをほとんど見たことがありません。
ちなみに十六銀行でで窓口販売件数ランキング(2019年3月)は次の通りです。
- 1位 ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド(毎月分配型)
⇒ 販売手数料2.16% 信託報酬1.788%
- 2位 トヨタグループ株式ファンド
⇒ 販売手数料1.62% 信託報酬0.7452%
- 3位 インベスコ世界厳選株式オープン<為替ヘッジなし>(毎月決算型)
⇒ 販売手数料2.7% 信託報酬1.8684%
もうお分かりいただけましたね。
「投資信託は、決して銀行では買わない」と、決めておいて結構でしょう。
銀行で購入してもいい商品は、決済用の普通預金を除くと、せいぜい個人向け国債だけです。
この点、ネット証券の場合は取引口座を開いて、売り買いする対象を自分で分かってさえいれば簡単。
売買手数料や為替レートなどの手数料も、ほとんどの場合、対面型の証券会社より大幅に安いですから。
そして、普通の人にとってネット証券を利用する最大のメリットは…
セールスマンと直接相対する必要がない!
ということです!